実例はCubase Pro 13 (Windows)です。
初心者にもぜひ使っていただきたい機能です
Cubaseスケールアシスタントとは?
Cubaseのスケールアシスタントは、指定したスケールに基づいてMIDIノートの入力や編集をサポートする機能です。平たく言えば、メロディーやソロ、リフが初心者でも作成できます。
Cubaseスケールアシスタントの使い方
以下の手順でスケールアシスタントを表示させて使用できます。
- 手順1キーエディターの開き方
MIDIトラック上で編集したいMIDIパートをダブルクリックして、キーエディター(ピアノロール)を開きます。
- 手順2スケールアシスタントの設定
Inspectorのエディターにある「スケールアシスタント」ボタンをクリックします。
「エディタースケールを使用」を選択し、目的のスケールを設定します。
「スケールノートガイドを表示」にチェックを入れると、
スケール内の音と外の音が視覚的に区別されます。上記の例だと赤矢印の行の色がスケール外の黒色からスケール内のグレー色に変わったことが判ります。
- 手順3ピッチ編集を補正する
「ピッチ編集をスナップ」にチェックを入れると、MIDIノートの編集時にノートが自動的にスケール内の音にスナップされ、スケール外の音を防ぐことができます。スナップとは、ノートの位置が特定の基準に自動的に合わせられる機能です。スケール外の黒色の行にはMIDIノートを入力できず、スケール内のグレー色の行に入力できます。
「ピッチをクオンタイズ」ボタンを押すと、選択したオーディオセグメントのピッチが自動的に最も近いスケールの音にスナップ補正されます。
- 手順4リアルタイム入力の補正
「ライブ入力をスナップ」にチェックを入れると、MIDIキーボードからのリアルタイム入力時に、演奏したノートが自動的に最も近いスケール内の音に補正されます
- 手順5コードトラックの設定
コードトラックを作成し、楽曲のコード進行を入力します。
スケールアシスタント内で「コードトラックを使用」を選択すると、コードトラックの情報に基づいてスケールが自動的に設定されます
これらの手順により、スケールアシスタントを活用して効率的に作曲や編曲を行うことができます。
スケールアシスタントの色
- スケール内の音: ピアノロール上で淡い色(通常はグレー色)で表示されます。これにより、使用可能な音が一目で確認できます。
- スケール外の音: 濃い色(通常は黒色)で表示され、スケール外の音であることが明示されます。
この色分けにより、MIDIノートの入力や編集時に、スケール外の音を避け、音楽的に適切な音のみを使用することが容易になります。さらに、「ピッチ編集をスナップ」機能を併用すると、ノートの編集時に自動的にスケール内の音にスナップされ、スケール外の音の入力を防ぐことができます。
この機能は、特に音楽理論に詳しくないユーザーや、特定のスケールに沿ったメロディ作成を行いたい場合に非常に有用です。視覚的なガイドとして、スケール内外の音を色分けすることで、作業効率と音楽的な一貫性を向上させることができます。
スケールアシスタントがない原因
Cubaseのスケールアシスタントが使用できない場合、以下の原因が考えられます。
- Cubaseのバージョン: スケールアシスタントはCubase 11以降のバージョンで利用可能です。お使いのCubaseがバージョン11未満の場合、この機能は使用できません。
- キーエディターの設定: スケールアシスタントはキーエディター内で機能します。キーエディターを開いていない、または適切に設定されていないと、スケールアシスタントが動作しない可能性があります。
- コードトラックの設定: スケールアシスタントはコードトラックの情報を基に動作します。コードトラックが正しく設定されていないと、スケールアシスタントが期待通りに機能しないことがあります。
- 手順1ポップアップを出す
Cubaseを起動し、メニューバーの「マニュアル」→「Cubaseについて」を選択してください。
- 手順2ポップアップ
バージョンが11以上であることを確認してください。
まとめ
Cubaseのスケールアシスタントは、指定したスケールに基づいてMIDIノートの入力や編集をサポートする機能です。これにより、初心者でも簡単にメロディーやリフを作成できます。スケール内外の音を視覚的に区別し、リアルタイム入力時の補正や、コードトラックとの連携も可能です。この機能を活用することで、作曲や編曲の効率が向上し、音楽理論に詳しくない方でもスムーズに制作を進められます。