- Cubaseのエクスプレッションマップを使用していて、最初からアーティキュレーションが設定されてしまい、困っている方
- エクスプレッションマップを使用したアーティキュレーションを正しく運用できます
実例はCubase Pro 13 (Windows)です。
この原因がわからなかったため、折角設定したエクスプレッションマップではなくキースイッチのMIDIノートでアーティキュレーション指示を代替することもありました
最初からアーティキュレーションが適用される現象
外部インストゥルメントVSTプラグインの琴です。C0のshot(ショット)のアーティキュレーションが適用され続けており、琴のshot(短い音)が演奏されてしまいます。上記スクリーンショットのキーロールを見るとC0がオンの状態になってます。
原因究明
アーティキュレーションのタイプの確認
「エクスプレッションマップ設定」ウインドウを確認。アーティキュレーションの「タイプ」が「属性」になっているので、問題ない。
ラッチモードの確認
ラッチモードはオフになっているので、問題ない。
MIDIデータのアーティキュレーションの確認
下ゾーンのコントローラーレーンで「アーティキュレーション/ダイナミックス」を確認。MIDIデータにもアーティキュレーションが適用されてないので、問題ない。
確認方法についてはアーティキュレーション設定の投稿を参照してください。
ChatGPTに相談したところ、上記の原因推定を提案してくれましたがすべてシロ。次の推定原因だけが残りました。
ChatGPTについてはこちらの投稿をご覧ください。
原因
エクスプレッションマップがロードされたとき、自動的に最初のスロット(C0 shot)が適用されるため
対策
Cubaseで「使用しないノートにリモートキーを割り当てる」方法は、エクスプレッションマップ設定を編集することで可能です。「リモートキー」列を空白にすることで、そのサウンドスロットを完全に無効化できます。これで不要な「C0 shot」などのアーティキュレーションが自動適用される問題を回避できます。以下の手順で行ってください。
- 手順1エクスプレッションマップ設定を開く
該当するインストゥルメントトラックを選択します。
トラックインスペクター内の「エクスプレッションマップ」セクションを展開し、「エクスプレッションマップ設定」をクリックします。
- 手順2サウンドスロットの確認
「エクスプレッションマップ設定」ウィンドウが開いたら、「サウンドスロット」一覧を確認します。不要なアーティキュレーションが最初のスロットに割り当てられていることを確認します。
- 手順3リモートキーの追加変更
「+」を押してサウンドスロットを追加します。
追加したサウンドスロット(例:スロット13)をドラッグして一番上に移動させます。
リモートキーを完全に未設定にします(空白にする)。
- 手順4設定の保存
変更が終わったら「保存」をクリックしてエクスプレッションマップの設定を保存します。
- 手順5インストゥルメントVSTのキーロール設定
C0がオンになってますので、クリックしてオフにします。
- 手順6確認
プロジェクトを再生し、不要なアーティキュレーションが初期状態で適用されないことを確認します。
まとめ
一番上のスロットがデフォルトでのアーティキュレーションとして設定されてしまいます。エクスプレッションマップ設定で、サウンドスロットの一番上には空のスロットを用意しておくことをお勧めします。
よろしければ引き続きこちらをお読みいただくと、知識が深まります。